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Labo’s View 012 FX-AUDIO- FX252A

      2018/05/23

Labo’s View 012 FX-AUDIO- FX252A

『フラットでクセの無い音質のハイコストパフォーマンスモデル』

TDA7492Eを使った比較的高出力でコストパフォーマンスの高そうなモデルが登場した。シンプル且つツボを押さえた正攻法の設計はどんな音を出してくれるのか、試聴してみたいと思う。

エージング前はかなり落ち着いた少し暗めに感じるぐらいの音質だったが、エージングを続けて行くと見通しの良い音質になってきた。エージング100時間ぐらいで変化が落ち着いて来たので、試聴に入る。試聴時は24Vでゲイン設定は20.8dBで行った。

全体的にはS/N比や解像度が良好、フラットでクセの無い音質である。
周波数方向には低域は妙な膨らみのないタイトな感じの音で、中域〜高域にかけても実にフラット。僅かに2KHz〜6KHzあたりにうっすら華やかに感じる帯域があるので、ロック〜ヘビーメタル、テクノ〜EDMあたりには特に相性が良い感じになる時がある。
音場は左右方向にはスピーカの間隔内はしっかり、外側はほどほど、奥行はそこそこ深く、上下方向は控えめ。後方は薄い感じだ。リバーブ感は誇張の無い落ち着いた感じである。
音像はボケの少ないタイトな感じで、音場と合わせてモニター的な方向でソースを選ばない感じだ。
残留ノイズはかなり低く、ツイーターに耳を付けるような聴き方でなければノイズは気にならない。チップのスペックからはゲイン設定を上げるとノイズが増えるハズなのだが、特に問題になる程にはならなかった。
解像度は全体的に高めで、チャンネルセパレーションも良好。
尖り過ぎたところの無い、正攻法でまとめられた音は、ジャンルを限定しない使いやすいものだ。

本機は12V〜24Vの電圧に対応しているが、DC-Input端子はセンターピンは2.1mmなので、通常の2.1mm系のプラグを変換コネクタなしで直接接続出来る。
ゲイン設定を変えると音質傾向も変わるようだ。どのポジションにしても、カップリングコンデンサによる低域のロールオフは聴感上ではあまり変わらず、ゲインを上げると低域〜中域の表現力と立体感が向上するように感じたので、本機は可能な限りハイゲインにセッティングするのもアリだ。
電圧を下げると低域〜中域にかけて音質が少し乾いた感じになるので、ゲイン設定と合わせて音質調整要素として活用されたい。

オーソドックスでシンプル。カップリングに使っているBCコンポーネンツ製のフィルムコンデンサーが音質的に効いているようだ。大きめのヒートシンクが付いているが、家庭的な使用では発熱量は低めで安定している。

総括
本機は極めてオーソドックスな回路構成で、部品の品質で仕上げたストレートな音質が特長である。クセの無いところがクセとも言えるが、オールマイティーに使える音質は価格を考えると大変魅力的な一台と言えるだろう。

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谷原 寿栄

谷原 寿栄

1968年生まれ 音楽業界で29年 ミックス/マスタリングエンジニア オーディオ製品開発のアドバイザー 趣味はオーディオとクルマ
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